完璧主義の子に「ほめ言葉」や「励まし」が刺さってしまうとき
- かきのき教育支援室コンブリオ yukie
- 3 日前
- 読了時間: 3分
「まじめで、がんばり屋で、ちゃんとしようとする」そんな子ほど、宿題や提出物の場面で固まったり、怒ったり、急に無表情になったりすることがあります。
大人側から見ると「励ましたい」「自信をつけてほしい」と思うのですが、子どもによっては、ほめ言葉や励ましが“評価”に変換されてしまい、かえって苦しくなることがあります。
1. 完璧主義の正体は「向上心」+「失敗が怖い」
完璧主義は、単なるこだわりではなく、

「失敗=価値が下がる」感覚と結びついていることがあります。
間違えるくらいなら、やらない
途中のまま出すくらいなら、出せない
“できない自分”を見られるのが怖い
このとき子どもの中では、努力より先に防衛反応(固まる・逃げる・怒る)が起きやすくなります。
2. 「ほめる」「励ます」が、なぜ逆効果になることがある?
たとえば大人が良かれと思って言う、
「すごいね!」
「できるよ、大丈夫!」
「間違っても大丈夫だよ」
こうした言葉が、子ども側では次のように聞こえてしまうことがあります。
「次も同じようにできなきゃ」
「大丈夫って言うなら、やれってこと?」(圧)
「この苦しさ分かってないのに軽く言うな」(無理解)
つまり、安心させるはずの言葉が“評価や期待”として刺さることがあるのです。
3. ほめる代わりに効きやすいのは「事実の受け取り」
完璧主義の子には、上げる言葉よりも、良し悪しをつけない“受理(確認)”が安心になりやすいです。
おすすめの言い方(例)
「ここまで書けたの、見たよ」
「今、固まったね。止まっていいよ」
「今日はここまでで“提出の形”にしよう」
「困ったら手伝うよ(必要なときに言ってね)」
※ポイントは「できる」「大丈夫」を減らし、今起きている事実を静かに受け取ること。
4. 家庭でできる“小さな設計”が、子どもを守る
言葉より、仕組みのほうが安心につながることも多いです。
時間で終える:例えば10分で終了(途中でも終了)
下書きOK:きれいに書かない用の紙を別に用意
最小ゴールを決める:「1問だけ/1行だけ/読むだけ」でも合格
教えるのは“聞かれた時だけ”(主導権を子どもに戻す)
完璧主義の子ほど、「終わりが決まっている」「途中でもOK」が効きやすいです。
5. 気になるサイン(安全の目安)
もし、宿題以外の場面でも無表情が続く/睡眠や食欲が落ちる/好きなことへの反応が薄いなどが見られる場合は、家庭だけで抱えず、学校(担任・支援員・スクールカウンセラー等)とも連携しながら、早めに安心の土台を整えるのがおすすめです。
完璧主義がネガティブな方向で動いているときは、強い責任感・高い感度・まじめさの裏返しでもあります。その力が自分を追い詰める方向に働ことで、心も体も固まりやすくなります。
「正しくさせる」より、まずは「安全に続けられる形」に。
教室でも、子どもが息を取り戻せる“現実的な落としどころ”を一緒に探していきます。

