ソーシャル
ストーリーとは
コンブリオでのソーシャルストーリーズ採用について
コンブリオは、子ども達と健康的でより深いつながりを築きながら、人とつながる安心感と、「自分はOK」という自己肯定感を育てます。
仮に、発達について何らかの診断があったとしても、共感する能力はあります。ただ上手く使えていないだけなのです。子ども達はとても優しい心を持っています。
物事を単に形で教えるのではなく、安心や信頼ベースに、本質的な部分や人との関係を心で感じられるものとして教える有効なツール・・・
それがソーシャルストーリーズでした。
ソーシャルストーリーズの構成
■ どんなトラブルがありますか?
まずは、お子さんが困ってしまう場面はどんなときかを考えましょう。
(大人が困っていることばかりにならないように注意が必要です)
例えば…
【おもちゃがなくなると、パニックになる5歳のお子さん】がいたとします。
この子にどんなストーリーを提供できるかを考えます。
■ 子どもが困っていることは何でしょう?
このお子さんがパニックになるのは『おもちゃがなくなった』ときです。
では、このお子さんは何で困っているのでしょう?
・自分がどこにおもちゃを置いたのかが思い出せない。
・自分でさがせない。
・泣くと怒られる。
・「お母さんのせいだ」というと、余計に怒られる。
次に、大人はどういったことで困るでしょうか?
・片付ける習慣がないから、いつもおもちゃが散らばっている。
・「探しなさい」と言っても、さがせない(別の遊びを始める)。
・パニックになるほどではないのに、毎回大騒ぎする。
・パニックの原因を大人(または周囲の家族)のせいにする。
他にもあるかもしれませんが、上の理由のまま解決しようとすると、
「自分が片付けないからだ」
「おもちゃをどこに置いたのか、自分で覚えていないのがいけない」というように
かなりお子さんにとって大人の対応を強いることになっていきます。
これでは、年齢の低いお子さんほどストレスを生んでしまいます。
では、一体何が、このお子さんのパニックの原因となっているのでしょうか?
それを、ここでは…
『おもちゃをなくしても、誰かがさがすのを手伝ってくれる』
という安心が十分にもてないでいることだと考えます。
■ 自分が聞く立場なら…
自分では原因がはっきりしていないことに、
他者から「あぁしなさい。こうしなさい」と言われるのは、
気分的には不愉快になりがちです。
これは、ストーリーの作成者になる私たち大人でも同様です。
とてもセンシティブな面をもち合わせている子ども達は尚更です。
ましてや、自分が混乱するとわかっている場面についての話題です。
自分から「聞きたい!」「わたしの欠点を言って!」なんて思いません。
ですから、
ソーシャルストーリーを作成するにあたり、大切なことは…
『指導するのではなく、説明するスタンス』をとることです。
説明に納得できれば、指示されなくても自発的な行動となるからです。
■ ソーシャルストーリーズの目標
読み手に対して丁寧に理解しやすく、安心を提供するやり方で、
正確な社交情報を共通理解することにあります。
目標は自閉症スペクトラム障害の人の行動を変容することであってはならないとされていますが、
その人の出来事や周囲の期待に関する理解が進むことによって、より良い反応や言動が増加するという結果へと導くことができます(前述の通りです)。
■ 詳細な情報と上手な構成
それでは、ソーシャルストーリーをどのように構成するのかを考えましょう。
基本的には次のようになります。
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○ タイトル
(1) 導入:テーマを明確にする
(2) 主部:詳細な情報を提供する
(3) 結論:全体の意味をまとめる
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イメージとして、テレビで見るニュースにおいてキャスターが伝えている内容を思い起こしてみるといいかもしれません。
ただし、「結論」部分は、単なるストーリーのまとめではなく、
ストーリーの内容を補強するものになります。
この他にも、ソーシャルストーリーズを作成するにあたっては、ガイドラインが設けられています。このガイドラインについては、NPO法人それいゆさんによってウェブサイト上にて紹介・書籍化されていますので、そちらを参照・お問い合わせされることをお勧めいたします。