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【ネガティブな間違ったイメージ】 その子は、どんなふうに見えているの?

今回は、ネガティブな間違ったイメージを持った場合の実際の見え方についてご紹介します。

(出来事の大小とは無関係に、お子さまの個性(個人のテーマ)に起因してイメージ的結論は作られます。


【前回のおさらい】幼い子どもは、いつも完全な世界を想定し、いつでも誰もが愛情で満ちており、自分の要求は完全に満たされるという世界観です。しかしながら、現実は完全ではなく、そして完全な人もいません。そのため、完全に満たされない欲求は、極端な二分化を伴った恐れや孤独、絶望、怒りを生み、ネガティブな間違ったイメージ的結論を作り出します。この分野においては、自己を否定し外の世界と分離しています。

※痛みの感情が解放されるまで、悪循環に陥り、大人になっても持ち越され、より確固(本人にとっては全く疑う余地のない現実)として、間違ったネガティブなイメージ通りの現実を精密に作り上げていきます。




【例1】 ある日、たまたま友達に仲間に入れてもらえなかった。

幼少期に仲間に入れてもらえないということはよくあることですが、個性によって心の深い場所で100%受け入れられるという思考が反転し、“自分は絶対みんなに受け入れられない”というイメージを作ってしまうことがあります。

その後は、“自分はみんなから受け入れられない”というイメージを持って出来事を見るようになるので“仲間に入れてもらえない”という現象がおきた時、悪意のない単なる順番であったとしても、“自分はみんなに受け入れられない“という孤独な感覚になります。

仮に順番であることを頭で理解したとしても、心とは乖離した状態と言って良いでしょう。基本的には、仲間に入れて欲しいという気持ちと裏腹に、どんな時も仲間に入れてもらえない前提で行動(友達にしつこくし過ぎる、強制的に仲間に入ろうとする、また、反対に必要以上に友達を避ける等)してしまうので、結果的にやはり仲間に入れないという悪循環を作り上げてしまいネガティブなイメージが強固となっていきます。

悪循環により“みんなから受け入れられない”というイメージが更に広がっていくと、友達が複数でコソコソ話をしていただけで、自分の悪口を言われていると感じてしまったり、最初は友人が苦手だったのが大人も苦手になり、最終的に人が苦手・怖いといったりするケースもあります。




【例2】 今まで当たり前に出来ていたことが、ある日 上手く行かなかった

仮に学校での九九の勉強としましょう。

小さな段はスラスラ当たり前に出来たのに大きな段になって一度つまずいた時に、出来ないという心理的ダメージ(100%完全に出来るという感覚に起因)により“自分はできる(100%)”という感覚が反転して“自分は出来ない子(100%)”となる個性を持つお子さまもいらっしゃいます。

周囲からすれば、やれば出来ることが一目瞭然なのですが、本人的には“自分には才能がない”とか“自分は出来ない子”なんだと純粋に思い込んでしまいます。“生きる価値が無い” くらいになっているお子さまもいらっしゃいます。

※この場合の算数での出来事は、人生の初期段階でもったイメージの類似事象としての上書き案件である可能性もあります。


本人の勉強に対する感覚的見え方としては、学習の難易度がわかるほどの余裕がないため、簡単な問題でも“解らない”という状態になりがちです。

加えて、実際に出来た事に対しても、根底に“自分は、できない子“の前提がありますので、頭では出来たという認識が出来ても、心で感じることが難しい状態です。最初は算数だけだったのが、他の教科や生活態度にまで影響していくこともあります。

学習に対して、無気力・フリーズする・パニック・キレる・出来ないことに対する過剰な言い訳・落ち着かないなどの様子も見られます。



ネガティブな間違ったイメージは、その痛みを持った時点の感情が解放されるまで持ち越し、時間の経過と共に 実際はネガティブな内容でなかったとしても類似する内容を包括し、ネガティブな事象として積み上げられていきます。なぜ、痛みがそのまま残っているのかは、幼い子どもにとってあまりに恐怖が大きく受け止めきれない感情(極端な二分化した思考が原因)であったことを意味します。日常的には痛みの感情を無意識下に押し込め、その感情を感じないように防衛をすることでバランスをとっています。次回は、防衛に伴う行動について詳しく説明いたします。防衛による行動を理解することで、お子さまの痛みが具体的に見えてきます。




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